生きる力 〜 注23

公開: 2020年4月13日

更新: 2020年4月13日

注23. 種

「種」は、生物学の言葉で、大きな意味での生物の仲間全体に付けられる名前のことを意味します。例えば、動物である人間は、チンパンジーやゴリラ、オランウータンなどに近い生物の仲間ですが、普通のサルと比べると、少し違います。

このように「仲間分け」してゆくことを「分類」と呼びます。人間は、「類人猿」(るいじんえん)の仲間ですが、「ニホンザル」と同じ仲間ではありません。さらに、同じ「類人猿」の仲間のチンパンジーやノボノとも少し違います。そして、「人間」の仲間の中でも、ネアンデルタール人とは、少し違います。

さらに、今、地球上に住んでいる人間は、アフリカ大陸に多く住む「黒人」、ヨーロッパ大陸に多く住む「白人」、アジア大陸や極地に多く住む「モンゴル系人」とその混血からなっています。しかし、これらの「人種」と言う違いは、遺伝子から見るとほんの小さな違いで、同じ祖先から生まれていると考えられます。

動物は、普通、このように大きな仲間の集まりから、少しずつ小さな仲間の集まりへと、少しずつ細かく分けてゆくことができます。現在、地球上に生きている動物などの生物は、このようにして分類できる生物のうちで、もっとも「生き残りに有利な特徴」をもった種類の生物であったからだと考えるのが、ダーウィンの進化論です。

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